ららぽーと横浜クリニックでは、多くの裂肛(切れ痔)の手術が行われています。
(参照)ららぽーと横浜クリニック
裂肛(切れ痔)の手術では、裂肛部分(切れている部分が深くなって潰瘍になっていることが多い)と周囲の盛り上がり部分(切れ痔の周囲はイボやポリープになって盛り上がっていることが多い)を切除します。
ところが、手術法に工夫がないと、切除した傷が極端に治りにくくなることがあるのです。
手術すると、手術前にあった切れ痔部分がさらに深くへこむことになり、自然治癒(肉芽が自然に盛り上がってきます)を待つことになります。手術前よりも大きな傷になるわけですから、治らないような気がしてしまうかもしれませんが、実際は治ります。傷になってへこんだ部分に良い肉芽が増えていくかが勝負の分かれ目です。
切れ痔は主に、肛門の後ろ側(つまり背中側)にできることが多いのですが、本当に真後ろにできた手術創は治りにくくなることが多いようです。
一説には、手術法を工夫することなく手術した場合は90%近くが難治創になると言われています。
(*仮に難治創になったとしても、正しい処置を行えば完全によくなるので心配無用です。)
そこで、肛門科医の専門技術的には、手術創部の位置をうまく変更したり、創の形をうまく整えたり・・・他にも様々な(ブログでは公開できないような秘伝の?)工夫があります。
私自身の経験では、手術法に工夫した場合は難治創になる確率は10%以下です。
普通の「外科医」でなく「肛門科医」で手術を受けるメリットはこういったところにあるのでしょう。