排便時にペーパーに血がついていたり、便器にポタポタと血がたれていたり…という経験は誰しもあると思います。
それは、切れ痔などの痔のよっての出血の可能性が高いと思います。
場所が場所だけに病院に行きづらい人も多いでしょうけれど、切れ痔やいぼ痔ではなく、大腸の病気の可能性があります。
1. 排便時に肛門に激しい痛みを感じる
2. 少量の出血がある
この少量の出血・排便時の肛門痛があるというのが切れ痔の最大のポイントです。
ですので、排便時に痛みを感じずに出血があるという場合は、いぼ痔や大腸の病気の可能性が高いといえます。
切れ痔の治療としては、軟膏による治療の他、便が硬くならないような生活習慣・食生活の見直しが必要です。
確定診断には、一度肛門科への受診をおすすめします。
1、 痛みはないが、便器が真っ赤になるくらいの出血がある
2、 肛門に違和感がある
痛みを伴わない出血がいぼ痔の最大のポイントです。
おしりには痛みを感じる場所と感じない場所があり、この痛みを感じない部分にできるいぼ痔を内痔核といいます。内痔核の場合は切れ痔と違い、排便時のいきみで痛みがなく出血することがあります。
いぼ痔の治療としては、痔の血管に負担をかけないように生活習慣を改善したり、排便を整えて、強くいきまず短時間で排便を済ませることが最も重要です。
確定診断には、一度肛門科への受診をおすすめします。
また、たれてきた便が赤黒い・黒い・便の周りにまとわりつくように血がついているといった場合には、痔ではない別の病気が考えられます。
肛門からの出血の2~3%は大腸癌による場合があるので、正しい診断のためには病院に行くことをおすすめします。そして、出血の原因は大腸癌の他にも潰瘍性大腸炎やクローン病、虚血性腸炎、憩室といった別の病気が原因であることもあります。これらの病気は、切れ痔やいぼ痔とは違って「自宅で治療しようかな!」なんて悠長なことを言っていては危ない病気である可能性もあります。精密検査として大腸内視鏡検査が必要なケースとなってきます。
同じ「排便時出血」でもいろいろな病気が考えられますので、少しでも不安な症状があれば、自己判断せずにまずは肛門科のある専門の病院へ受診しましょう。